インストール

私だけかもしれないので、何とも言えないのだけれど、
オーケストラで曲を演奏するときは、曲をインストールする。
…インストール、というのは、それが一番近いからそう言うのだけど、もっといい表現があったら教えてください。笑



びよらはただでさえ、CDなどを聴いていても聞こえにくい音域&動きが多いので、
曲の構造がどうなっているかを、大まかにでも頭に入れる作業をします。
たとえば、ここは誰がメロディーを演奏していて、伴奏をやっているのか。
ハモりは誰か、構成されている和音のどの音が誰なのか。
そして、その中で自分がどんな役割をしているのかをチェックします。


自分がどんな役割なのか次第で、どういうイメージで弾くか、になるのですが、
これが一概にこう、とはならない。
一緒に演奏するメンバーにもよるし、指揮者にもよる。
だいたい、オーケストラは多いと100人くらいが平気で舞台に乗っていたりするのですが、そのメンバーが誰ひとり変わらずに、2回目を演奏できることって、ほとんどありません。
そういう意味では、世の中のアマチュアオーケストラは、すべて一発オケだと言えるのかもしれませんが。
私が最も多く演奏している曲の一つに、ブラームス交響曲第1番というものがありましたが(のだめで有名になったアレです)、
7回くらい弾いていて、まったく同じ弾き方をしたことは一度もありません。
つくづく、音楽ってナマモノだなぁ、と思います。。


曲をインストール、といっても、そんなに難しいことをするわけではなく、
ただひたすら、その曲を聴きこむだけです。笑
表現を身につけるためではなく、基本的な総譜(スコア)の構造を理解するために。
で、本格的な練習が始まったら、聴かないようにしている。
CDの劣化コピーにはなりたくないので。。
(本番終了後に、最初に聴きまくってたCDを聴くと、表現があまりに違うので驚くほどです。)


いつも、音楽にふれると、
情景や物語を思い浮かべます。
私はこう思う。こう感じる。
だから、こういう表現をしたい。
そこから、私の音楽はスタートしているんだな、
ということを、忘れないように。